ゴミ同然、確定申告のための住民基本台帳カード(通称住基カード)6 - ペンタブレットjp
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5からつづき)
いよいよ送信するのだが、送信は意外に手順が明確でそれほど迷うことはない。
説明どおり保存した書類を指定して送信する。
もちろん保存した書類の内、どれが送信用なのかわかるような名前を付けておく必要はある。途中で保存した物と区別がつきにくい。
送信のためには住基カードを読み込ませて、認証した上で送信するのだが、会心の一撃ミスのおかげか、住基カードの取得とその設定で散々悩まされたのでここではそれほど迷わなかった。
送信後、即時通知(またか)というのがあって、送信が成功したかわかるようになっている。
ここでも即時という言葉だがやはり後から正式な何かがあるわけではない。
いわばオンラインショップの購入決定後の自動受付メールみたいなもので、注文を受けましたよ、という程度のものらしい。
よくよくすぐに結果が返る「即時」という言葉が好きらしい。
お役人的には結果の返答に一ヶ月かかるのが普通のところ、一瞬で返ってくる「即時」がよほど自慢のようだ。
そして、amazonなどでは注文後のステータスをウェブで確認できるが、それと似たようなことがここでもできる。
それが、メッセージボックス。
送信後、ログインして確認してください。と出るので確認する。
と、ここでも添付書類について警告のようなものが書かれてある。
「形式に合わない書類は送付してください。書類が届いた時点で申告書類の受付とみなします」というような記述がある。(当時の記述を思い出して書いているので正確にはもうちょっと違う表記かも)
だからさ、形式に合わない書類ってなんなのよヽ(`Д´)ノ
自分の書類は果たして要件を満たしているのか、それとも送付が必要な書類なのか、非常に不安になってくる。
しかたがないので、質問フォームより質問してみる。
5日ほどして回答がある。
「形式に合わないものは所轄税務署宛に送付してください。所轄税務署がどこかわからない場合には云々・・・」
いや、だからね、その合わないものってどういうのかが知りたいのよ・・・。
まぁ、どっちにしても還付申告。不備だと思えば向こうからなにかいってくるさぁヽ(´ー`)ノ
と、開き直って待つこと1ヶ月弱。
本当はもっと速い(3週間以内らしい)はずなのだが、カードリーダーを間違ったせいで申告自体が遅れたのが影響しているかもしれない。
税務署から通知がある。
不備の指摘じゃないことを祈りつつ開くと還付金の通知だった。(ノ´∀`*)
わかりにくい手数料や記述、住基カード取得までの日数、e-tax設定の煩雑さ、そしてなにより住基カードで使える機能と言えばこのe-taxだけという低機能ぶり。
さらに、区外に転居すると住基カードは失効。また転居先で取り直さなくてはならない。取り直すには窓口まで出向かなくてはならない。
住基カードの機能の一つであるオンラインでの転入出届けの機能ははっきりいって無意味だ。
残りの「本人確認」は身分証明代わりになるという点で当たり前すぎる。これができなければ、このカードはそれこそただのプラスチック片に過ぎない。
無事還付通知が来て、これにて長かった手続きも一件落着。かと思っていたら・・・
使えないカードを決定づけた、そしてこの文章を書く事を促した、極めつけと言えるつい先日来た一通の通知。
e-Taxをご利用された方へ
「保管されている書類提出のお願い」
(`Д´≡`Д´)??
・・・(°Д°)ハァ?
散々苦労してカードリーダー買って住基カード取得してソフトインストールして設定して申告書類作成してやっとの思いで送信したのに、
「送付いただく書類:給与所得の源泉徴収票」
キタ━━━( ゚∀゚ )━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━( ゚∀゚ )━━━!!!!
ワッショイヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノワッショイ
結局税務署宛に書類提出しなきゃならないじゃまいか!!
当然、これらの書類は持っているので、一緒に入ってきた返信用のオレンジ封筒に入れて即日投函。
はぁ・・・(*´д`;)…
なんだかなぁ・・・
確かに、一旦設定が済めばpcの前からほぼ動くことなく申告できるのは身体の不自由な人などにとってみれば便利なものだろう。
しかし、作成機能を使って、ウェブブラウザで作成した確定申告書類をプリントアウトして税務署宛に郵送するのとどう違うのか。
少なくとも、「給与所得(源泉徴収されている所得)+ナニカの所得」程度で還付申告をするような個人にはメリットは限りなくゼロに近い。
ましてや税理士に任せているような人にはほとんど意味はないだろう。
身体に不自由がある人であっても、本人を証明する必要がある住基カードを作るには基本的に本人が出向かなくてはならない。しかも2回も。
では、税務署に出向く時間が惜しいという人はどうか。
やはり住基カードを作る手間の方が惜しいと思わないだろうか。
カードを作るには窓口が開いている時間帯に直接本人が出向かなくてはならない。
しかし、確定申告は期間内ならいつでも郵送で済ませることができる。
従来どおり紙で提出すれば、後から源泉徴収票や証明書類を出せと言われることもない。
(税務調査が入れば別ですが)
では、この住基カード。一体誰にメリットがあるのか。
それはほかでもない、税務署にあるだろう。
紙を裁くより、電子データを裁いた方が何倍も速く処理できる。紙の量を減らすということもあるがそれは副次的な効果に過ぎない。
速く処理できるからといって税務署が縮小することはない。
数は力、力は金だ。ここで働く公務員の数も減ることはないだろう。
もうひとつは住基カード(台帳/ネット)の構築、保守、登録、発行に伴う利権。
発行枚数は未だ234万枚と利権というには少なすぎるが、枚数が問題ではない。
採用された、ということ自体が利権がらみだろう。
機能なんてこの際どうでもいい。国が採用して使われている実績が得られれば御の字ということだ。
結論
はっきり言って、今この場でこの住基カードをシュレッダーにかけて粉砕してもなんら困ることはない。来年の申告では従来どおりオンライン作成機能で作成して郵送するか税務署に持ち込めばいいだけだ。むしろその方が面倒がないだろう。
e-taxは今日から「いーたっクソ」に改名します。
あー疲れた・・・(;´ρ`) グッタリ
後記
それでも取りたい方は是非取ってみてください。
軽く鬱になれます。
特に鬱で自殺する人の心境が分からない人には、人の痛みを身をもって体感できるという意味では貴重な機会ではないかと思います。こんな貴重な機会を用意してくれたやさしい行政に感謝しましょうね。(−_−#)
一体この制度は誰のために何を目的として作られたのか、利用してもなおわかりません。というか、利用してみてなおさらその無意味さにあきれかえるばかりです。
ニュースサイトでは、最初は面倒だが慣れれば便利、などという記事もあるようだが、どう頑張っても年一回の儀式。一体何年経てば慣れるというのか。
関連ソフトウェアは毎年のようにアップデートを繰り返す。使用にお金がかからないとはいえ、毎年使うときにインストールし直さなくてはならないことくらい考えなくてもわかるだろう。だれがそんな面倒な事を毎年苦にせずにするだろう。
もちろん将来、非常に便利な機能が実装されたり、持っていることがステータスになるような格好良さがでてくれば違った見え方になるのかもしれないが,少なくとも現時点でそのような便利さは皆無、ブランド感はむしろマイナス。持っていることを人に言うと白い目で見られそうな、「恥ずかしいカード」です。
これから先もたぶん、きっと、持っている事が自慢できるようなカードにはならないだろうな、というのが実感です。
それでも取ってみる、という殊勝な方は是非どうぞ。
少なくとも「国がする事」の一端が肌身に感じてわかります。
ここから国民としてどうすればいいか、考えるきっかけになるなら、住基ネットのための巨額の税金も少しは有効に使えるのではないかと思います。
おわり
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